国政報告

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答弁書

答弁書第五七号

内閣参質一九二第五七号

平成二十八年十二月二十二日

内閣総理大臣 安 倍 晋 三

参議院議長 伊 達 忠 一 殿

参議院議員糸数慶子君提出個人の尊厳と仮放免に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

参議院議員糸数慶子君提出

個人の尊厳と仮放免に関する質問に対する答弁書

一の1について

お尋ねの通達は、退去強制令書による収容中に仮放免された者が近年急増しており、これらの者の実態を把握し、仮放免制度の適正な運用に努めていく必要性が増大したことから発出したものである。具体的には、平成十年から平成二十七年までの退去強制令書による収容中に仮放免された者の人数は、各年末時点において、平成十年が九十一人、平成十一年が百五人、平成十二年が百七十二人、平成十三年が二百二十六人、平成十四年が三百七十一人、平成十五年が四百三十五人、平成十六年が四百十六人、平成十七年が四百二十二人、平成十八年が六百三十一人、平成十九年が九百九十七人、平成二十年が千二百八十九人、平成二十一年が千三百三十六人、平成二十二年が千六百十八人、平成二十三年が二千二人、平成二十四年が二千六百四十五人、平成二十五年が三千二百三十五人、平成二十六年が三千四百四人、平成二十七年が三千六百六人である。

一の2について

退去強制手続にあっては、容疑者の違反態様や引き続き本邦に在留しようとする意思の有無等に応じて違反調査等に要する期間は様々であることから、お尋ねの「処理期間の定め」を設けることは考えていない。また、難民認定手続にあっては、法務省が平成二十二年七月十六日に公表した「難民認定審査の処理期間に係る目標の設定と公表について」において、難民認定申請案件について標準処理期間を六か月とすることとしている。

一の3及び4について

お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

二の1について

お尋ねの「難民認定申請者」が難民認定手続中の者以外の者を含む趣旨か必ずしも明らかではないが、平成二十八年三月三十一日時点の退去強制令書による収容中に仮放免された者は、三千五百八十六人であり、そのうち同時点で難民認定手続中の者は、千八百三十七人である。

二の2について

お尋ねの「難民認定申請者」が難民認定手続中の者以外の者を含む趣旨か必ずしも明らかではないが、平成二十八年三月三十一日時点の退去強制令書による収容中に仮放免された者は、三千五百八十六人であり、そのうち同時点で、①仮放免の期間が十年以上経過している者は四十六人、そのうち難民認定手続中の者は二十一人、②仮放免の期間が七年以上十年未満の者は百九十人、そのうち難民認定手続中の者は九十一人、③仮放免の期間が五年以上七年未満の者は四百三十三人、そのうち難民認定手続中の者は二百六十九人、④仮放免の期間が三年以上五年未満の者は八百八十八人、そのうち難民認定手続中の者は四百三十一人、⑤仮放免の期間が三年未満の者は二千二十九人、そのうち難民認定手続中の者は千二十五人である。

二の3について

出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第五十四条第二項においては、収容令書又は退去強制令書により収容されている者について、住居及び行動範囲の制限、呼出しに対する出頭の義務その他必要と認める条件を付して仮放免することができる旨規定されているところ、これは、出入国の公正な管理を図るため、必要な範囲で付されるものである。

三の1について

収容令書により収容された者は、平成二十三年が一万五千八百十六人、平成二十四年が一万千九百三十七人、平成二十五年が八千三百七十六人、平成二十六年が七千七百九十五人、平成二十七年が八千三百九十四人である。

また、収容令書により収容された当日に仮放免された者は、平成二十三年が千五百四十七人、平成二十四年が千七百九人、平成二十五年が千二百三十四人、平成二十六年が千百三十六人、平成二十七年が八百七人である。

三の2について

退去強制令書により収容された者は、平成二十三年が七千三百十七人、平成二十四年が七千六十五人、平成二十五年が六千六百七十九人、平成二十六年が五千八百四十四人、平成二十七年が六千五百四十一人である。

また、退去強制令書により収容された当日に仮放免された者は、平成二十三年が二十二人、平成二十四年が四十人、平成二十五年が五十一人、平成二十六年が八十二人、平成二十七年が六十七人である。

三の3について

お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

また、お尋ねの「収容に伴う悪影響を考慮した運用」の意味するところが必ずしも明らかではないが、収容令書又は退去強制令書により収容された者の年齢、健康状態等に鑑み人道的配慮を要する場合には、収容当日に、仮放免の措置を採るなど適切かつ柔軟に対応している。

三の4について

収容令書により収容された当日に職権で仮放免された者は、平成二十三年が千四十三人、平成二十四年が千三百三十五人、平成二十五年が千四十九人、平成二十六年が八百八十二人、平成二十七年が五百五十三人である。

また、退去強制令書により収容された当日に職権で仮放免された者は、平成二十三年が十二人、平成二十四年が十八人、平成二十五年が三十八人、平成二十六年が五十八人、平成二十七年が四十人である。

三の5について

お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

三の6について

御指摘の自由権規約委員会の一般的意見は、市民的及び政治的権利に関する国際規約(昭和五十四年条約第七号)第九条に関して記されているものであると承知している。

後段のお尋ねについては、お尋ねの「合理的な理由がない拘禁」及び「合理的な期間を超えた拘禁」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、同条の解釈については、条約文等の文脈により、かつ、その趣旨及び目的に照らして与えられる用語の通常の意味に従い、誠実に行っている。

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