国政報告

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質問主意書

質問第六〇号

米軍の訓練空域に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

平成三十年四月五日

糸 数 慶 子

参議院議長 伊 達 忠 一 殿

米軍の訓練空域に関する質問主意書

沖縄の地元紙、琉球新報と沖縄タイムスは、二〇一八年三月二十六日及び二十七日付の紙面において米軍が沖縄本島周辺において使用している訓練空域が大幅に拡大され民間航空機の運航に影響を及ぼしている旨報じた。沖縄県においては、二〇一六年末から二〇一八年初めにかけて米軍の軍用機の事故が頻発し、さらに訓練の激化に伴う嘉手納、普天間の両基地から派生する騒音が住民生活を著しく阻害し、県民は事故の不安と「爆音」にさらされている。沖縄の空の安全を守る観点から以下、質問する。

一 二〇一八年三月現在、沖縄本島周辺で使用されている米軍の訓練空域の数と、日米両政府で共有されている名称、緯度、経度、高度、面積等を訓練空域ごとに明らかにされたい。

二 米軍の訓練空域は沖縄が本土に復帰した一九七二年五月十五日以後、拡大したのか、縮小したのか、本土復帰直後の沖縄県における米軍の訓練空域の面積と最新の沖縄県における米軍の訓練空域の面積をそれぞれ示されたい。さらに、本土復帰直後と比べて訓練空域が拡大したのであれば、拡大した範囲及び面積等を示されたい。

三 米軍の訓練空域の設定及び廃止等については、日米両政府間で協議を行うのか。協議を行うのであれば、協議を行う機関と協議する事項を明らかにされたい。

四 前記報道で指摘されている米軍の臨時訓練空域「アルトラブ(ALTRV)」について、政府の承知しているところを明らかにされたい。

五 本土復帰以後において、「アルトラブ」が設定されていた期間を空域ごとに時系列で明らかにされたい。

六 「アルトラブ」は臨時訓練空域とされるが、空域や期間等は米軍が独自に設定できるのか、明らかにされたい。

七 「アルトラブ」において自衛隊が単独で訓練を行うことは可能か、政府の見解を示されたい。

八 直近一年間の「アルトラブ」における自衛隊及び米軍による訓練の回数及び一回当たりの平均訓練時間等、訓練の詳細を明らかにされたい。

九 二〇一五年十二月の「アルトラブ」の新設以降、「アルトラブ」が設定されていることにより、那覇空港及び久米島空港等の沖縄県の地方管理空港を離着陸する民間航空機の運航に、ダイヤの遅延、飛行コースの変更、離着陸高度の制限等の影響を与えたことはあるか。影響を与えたことがあれば、その内容を全て時系列で示されたい。

十 「アルトラブ」は民間の航空機運航に多大な影響を与え、安全な運航の妨げになると認識しているが、政府の見解を示されたい。

十一 二〇一八年三月二十六日の琉球新報では、同月九日、航空自衛隊は沖縄周辺で新設された「アルトラブ」について、「調べた結果、共同訓練も含めて米軍が使用した実績はなかった。」と事実に反する回答をしたと報じられている。なぜ航空自衛隊は虚偽とも受け止められる説明を行ったのか、事実関係を明らかにした上で、詳細に説明されたい。

十二 前記十一の記事では、国土交通省は「アルトラブ」の存在を認めた上で、自衛隊用である旨の説明を行い、米軍がこの空域を使っているかについては「把握していない」としていたが、その後、「米軍が使う許可は出している。内側で誰が何をしているかは把握していないという意味だ」と訂正したと報じられている。この「許可」はいつ、誰に対して出されたものか。また、国土交通省は「米軍が使う許可」を出しておきながら、実際に米軍が「アルトラブ」を使用しているか否かを把握していないのであれば、日本の領空の管理ができていないということにならないか、政府の見解を示されたい。

右質問する。

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