国政報告

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自民党議員によるうるま市長候補へのSNS上での批判について抗議、山城博治さんの第3回公判で遮蔽板おかれた件、「慰安婦」問題、朝鮮有事に関する安倍総理発言に対する中韓政府の懸念

第193回国会 2017年4月20日 法務委員会

糸数慶子君

沖縄の風、糸数慶子です。

質問に入る前に、一言申し上げておきます。

自民党選対委員長の古屋圭司議員が、十六日、フェイスブックで、沖縄県うるま市長選挙の対立候補の公約を市民への詐欺行為にも等しい沖縄特有のいつもの戦術と批判したことは、沖縄県民への侮辱であり強く抗議いたします。古屋議員は、指摘されてもなお記者団に対し客観的事実を申し上げたと説明し、蔑視発言に当たるという認識がないことが分かりました。

沖縄県民がどのように受け止めているかなど意に介さないという態度は、まさに県民が反対する基地負担の押し付けにも通じるということを強く申し上げ、質問に入りたいと思います。

アメリカ軍基地への抗議運動をめぐり起訴された沖縄平和運動センターの山城博治議長の第三回公判が、四月十七日、那覇地裁で行われました。検察側証人として沖縄防衛局職員が出廷した際に、証人と傍聴席の間に遮蔽板が置かれました。

そこで、最高裁に一般論として伺いますが、証人尋問に際して、証人の遮蔽の措置がとられるのはどのような場合でしょうか。

最高裁判所長官代理者(平木正洋君)

お答え申し上げます。

傍聴人と証人との間での遮蔽の措置は、刑事訴訟法百五十七条の三第二項におきまして、裁判所が、犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、名誉に対する影響その他の事情を考慮し、相当と認めるときに、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で行うものとされております。

具体的にどのような場合に遮蔽の措置をとるかは個別の事件における各裁判体の判断事項でございますが、各裁判体におきましては、具体的な事件ごとに、先ほど申し上げました法律上の要素を考慮し、遮蔽の措置をとるかどうかを判断しているものと承知しておるところでございます。

糸数慶子君

犯罪の性質、証人の年齢、心身の状態、名誉に対する影響など、この遮蔽が認められていることなんですが、この証人は権力に守られた公務員であり、公務で知った情報を開かれた法廷で証言するのになぜ遮蔽板が必要だったのでしょうか。木谷明元高裁判事は、裁判は公開の法廷で手続を堂々と行う場所、こそこそと手続をする場所ではないと、今回のこのような場合は遮蔽の対象に当たらないというふうに指摘されています。

裁判公開の原則に影響を及ぼすだけでなく、証人席と傍聴席を遮蔽することは、基地建設に反対する沖縄の人たちがまるで暴力集団であるかのような印象を与え、断じて容認できません。

次に、慰安婦問題について伺います。

国立公文書館が、慰安婦連行を示す公文書十九件百八十二点の内閣官房に提出していたと報道されていますが、これは事実でしょうか。

政府参考人(鳥井陽一君)

お答え申し上げます。

御指摘の報道に関しましては、国立公文書館が、平成十一年に法務省から移管されました文書十九件百八十二点につきまして、平成八年の内閣官房内閣外政審議室長に基づき慰安婦関連文書として本年二月三日に内閣官房に報告を行ったところでございます。  以上でございます。

糸数慶子君

慰安婦問題については、河野談話を否定するような主張が与党内で行われてきました。

自民党の日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会で、二〇一五年七月、安倍総理に行った慰安婦問題に関する提言では、吉田証言を虚偽と指摘し、国際機関などへの広報活動の強化策を求めています。当時の稲田朋美政調会長からは、強制連行、性奴隷二十万人などと言われることについて政府として反論するように求められたと承知をしております。

昨年二月にジュネーブで行われました女性差別撤廃条約の第七回、第八回日本政府報告審査において、政府代表を務めた当時の杉山外務審議官は、特命委員会の主張に沿った発言を行い、多くの委員から厳しい指摘をされました。私もその場で傍聴しておりましたが、当時は怒りというより情けない思いをいたしました。しかも、外務省は批判された杉山審議官の発言をウエブサイトで公表しています。

また、米国カリフォルニア州のグレンデール市に設置された慰安婦像に対し在米日本人らが撤去を求めていた訴訟で、日本政府は原告側の要請により、今年二月、像の設置はアメリカ政府も支持する日韓合意の精神に反するなどと主張し、上訴を認めて審理を行うよう求めた意見書を連邦最高裁判所に提出いたしました。この意見書もウエブサイトで公表しています。

これは、外交関係上のその影響を考えると、少なくともこのウエブでの主張は改めるべきではないでしょうか、外務省にお伺いいたします。

政府参考人(四方敬之君)

お答え申し上げます。

委員御指摘のとおり、外務省は、昨年二月十六日、スイス・ジュネーブで行われました女子差別撤廃条約第七回及び第八回政府報告審査における杉山外務審議官、当時でございますけれども、の発言、並びに米国カリフォルニア州グレンデール市に設置された慰安婦像に関する訴訟が米国連邦最高裁判所に上告されたことを受けまして本年二月二十二日に我が国政府が同裁判所に提出しました意見書につきまして、外務省のホームページにそれぞれ掲載しております。

我が国政府といたしましては、これまでも様々な関係者に対し、慰安婦問題を含む幅広い分野に関する我が国政府の基本的立場や取組について適切に説明し、正確な理解を求めてきておるところでございます。委員御指摘の杉山外務審議官の発言及び意見書のホームページへの掲載も、この一環として行っているものでございます。

糸数慶子君

この意見書の提出が適切だったのかというのは、これは改めて検証が必要だと思いますが、これはまた後日改めて問いたいと思います。私の意見としては、これも早く削除すべきだということを申し上げておきたいと思います。

次に、四月十七日の衆議院決算行政監視委員会で、安倍総理が日本への避難民流入に関し、上陸手続、収容施設の設置、運営、難民資格認定作業など、一連の対応を想定していると答弁したことに批判が高まっています。

韓国外務省の報道官は十八日の記者会見で、安倍総理の国会答弁について、自制する必要があると不快感を示し、仮想的な状況を前提とした発言は誤解を招くおそれがあり、朝鮮半島の平和や安全に否定的な影響を及ぼしかねないと指摘をしています。大統領選の各陣営も相次ぎ批判しています。

外務省はこうした指摘についてどのように受け止めているのでしょうか、お伺いいたします。

政府参考人(飯島俊郎君)

お答え申し上げます。

委員御指摘の答弁は、一般論として我が国に避難民が流入した場合の対応について述べたものと承知しております。

我が国に避難民が流入した場合の対応を含め、いかなる事態にも対応できるよう万全な体制を取るとともに、様々な状況を想定して必要な準備、検討を行っていくことは政府として重要な責務であると認識しております。

また、国民に適時適切な情報提供を行い、国民の安心、安全の確保に努めていくことも必要と考えております。

糸数慶子君

四月十三日の参議院外交防衛委員会でも、安倍総理は北朝鮮に対する抑止力の必要性を強調し、サリンを弾頭に付けて着弾させる能力を既に保有している可能性があるなどと述べていらっしゃいますが、韓国や中国は日本が危機をあおっていると反発しています。このような批判を受けることのないよう、外務省として近隣諸国と緊密に意思疎通を行うべきだと考えますが、外務省の見解を伺います。

政府参考人(四方敬之君)

お答え申し上げます。

委員御指摘の答弁につきましては、シリアにおける状況に言及しつつ、北朝鮮は弾頭に化学兵器を搭載し得る可能性も否定できないという一つの見方を示したものと承知しております。核兵器や化学兵器を含む大量破壊兵器の拡散と使用の脅威はシリアだけの問題ではなく、北朝鮮など東アジアにおいても存在し得るものと考えております。我が国といたしましては、このような厳しい現実を踏まえまして適切に対応する必要があり、危険をあおっているとの批判は当たらないと考えております。

その上で申し上げれば、北朝鮮問題の対処に当たり、外交努力を通じて平和を守ることが重要であることは言うまでもございません。我が国といたしましては、引き続き、国連の場を含め、米国及び韓国、中国等の関係国と緊密に連携しながら、北朝鮮に対して更なる挑発行動の自制や安保理決議の遵守を強く求めてまいる所存でございます。

このような我が国の立場につきましては累次中国を含む関係国に説明してきておりまして、引き続き関係国と緊密に意思疎通を図ってまいりたいと思います。

糸数慶子君

昨日の新聞で、中央防災会議の専門調査会がまとめた報告書、これに関して内閣府がホームページから削除していたと報じられています。この件については先ほど有田委員からも質問がございました。この中には関東大震災時の朝鮮人虐殺についての記述が含まれていたということですが、これに関しましては、このホームページの削除ではなくリニューアルによって一時的に見られないというだけで、近くウエブサイトに掲載されるということを確認いたしましたので、質問ではありませんが、この中で、削除ではないかと心配をする声が上がるのは、やはりこれは歴史を修正しようとする政治家や著名人の言動が影響していると、そのようなことがあるというふうに言わざるを得ません。

昨年四月の熊本地震の発生直後にも、ツイッターなどで動物園からライオンが逃亡したとか朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだなど悪質なデマが投稿され、これが瞬時に拡散しています。投稿を見た在日の女性は、このデマで多くの朝鮮人が殺された関東大震災が頭に浮かび、恐ろしかったというふうに話されています。

そういうことから考えていきますと、やはりこの投稿を見たこの在日の女性の声など、多くの人たちの声を聞いていきますと、この日本軍の慰安婦の問題も、そして関東大震災における朝鮮人虐殺のことも、これは消すことができない歴史の事実だということを申し上げたいと思います。

なぜかといいますと、冒頭にも御質問いたしましたけれども、この慰安婦問題についての記述、これに関しては国立公文書館が、慰安婦を連行する公文書十九件、そして百八十二点の資料が内閣官房に提出されたと、このように報道されているわけですが、後々になってこういう歴史の事実というのが出てくるわけであります。

そういうことを考えていきますと、やはりそのときそのときによって、私は、歴史を変えていく、そういうことがないように、この日本軍慰安婦の問題も、関東大震災によるこの朝鮮人虐殺も、消すことのできない歴史の事実だということを改めて申し上げておきたいと思います。

ここで私の質問は終わりたいと思います。ありがとうございました。