国政報告

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一般質疑 辺野古新基地建設に係る岩礁破砕許可、今年度の沖縄関係予算、那覇空港の軍民共用、那覇空港における航空交通管制官の定員削減、沖縄における労働者の待遇改善

第193回国会 2017年6月2日 沖縄及び北方問題に関する特別委員会

糸数慶子君

沖縄の風、糸数慶子です。

沖縄防衛局は、昨日、辺野古新基地建設工事を進めるに当たり、新たな岩礁破砕許可は必要ないとする文書を沖縄県に提出をしております。沖縄県が県漁業調整規則に基づく岩礁破砕許可が必要であると行政指導しているにもかかわらず、防衛局は水産庁が今年三月に各都道府県に出した通知を基に岩礁破砕許可は不要と主張しています。

しかしながら、水産庁は漁業権の消滅には漁業法第二十二条に基づいて県知事の変更免許が必要としてきたわけですから、これは全く整合性が取れておりません。整合性について御説明をお願いいたします。

政府参考人(浅川京子君)

委員御指摘の御趣旨は、水産庁の見解が今回変更があったのではないかということでございますけれども、水産庁として漁業権の消滅には知事の変更免許が必要という見解を示したことはございません。

なお、漁協が漁業権を一部放棄することができることについては過去に当庁として国会で明らかにしているところでございまして、漁業権者が漁業権を一部放棄すれば、その部分の漁業権は当然に消滅するというのが当庁の見解でございます。

糸数慶子君

今、るる弁解をされましたけれども、今のお答えは全く納得できません。

先ほど藤田議員も質問をされておりました。安倍内閣は、自分たちの都合に合わせて憲法や法の解釈を変え、何も問題がないと開き直り、異を唱える側に問題があるかのような印象操作を繰り返しています。沖縄の基地問題も例外ではありません。

防衛局は、埋立海域の漁業権が消滅したために許可は必要なくなったと、あたかも問題がないかのような主張をしています。しかし、那覇空港の第二滑走路建設の際には、防衛省が破砕許可を申請し、国土交通省が破砕許可を得て現在工事を進めているわけです。海底の地形や環境が変わるわけですから、水産資源保護の観点から破砕許可を申請するのは当然ではないですか。

年間五十件もの破砕許可の申請があるわけですけど、漁業権放棄を理由にしたことは今回が初めてであり、この点からも政府の強引さを強く指摘したいと思います。そもそも、名護漁協の漁業権の一部放棄は知事の許可が必要な変更に当たり、漁業権は消滅していないのではないでしょうか。

かつて水産庁は、漁業権の変更、これは一部放棄も併せてですが、漁協で議決をしても、知事が許可しない限り漁業権は変更されないというふうにしてきました。今回、水産庁は一部放棄は変更に当たらないというふうに主張しておりますが、これは変更そのものではないでしょうか。それを詭弁を弄するというふうに私は受け止めております。

たった今の答弁聞きましても、これまであったルールもなかったことにする、ルールも恣意的に変更するというのが安倍内閣だということを強く申し上げまして、次の質問に入りたいと思います。

次に、二〇一七年度の沖縄関係予算でありますが、これは二〇一六年度の当初予算比で約二百億、六%減でありますが、当初予算比二百億円減の三千百五十億円というふうになっております。これは沖縄振興一括交付金が二百五十五億円減額されているということになるわけですが、内閣府はその減額の理由として、不用額や繰越金が多く、予算を使い切っていないということを理由に挙げております。

しかし、産業振興や人材育成、先ほどからありますように離島活性化など、沖縄振興の要の分野に使われる予算であります。減額は沖縄振興予算の目的に反しているのではないでしょうか。鶴保大臣に御見解を伺います。

国務大臣(鶴保庸介君)

平成二十九年度沖縄振興予算は三千百五十億円となりました。委員御指摘のとおり、対前年度比二百億円の減額となっておりますが、その主な要因といたしましては、沖縄振興一括交付金において相当程度の繰越額及び不用額が恒常的に生じているということなどを踏まえ、減額をされたものでございます。

一方で、私としては、やらなければならない振興策については全て行うという方針の下、今回の予算では新たに、県内の産業を支える人材育成や産業イノベーションの創出事業、また離島活性化交付金など、様々な分野においては所要額を計上し、事業の実施に努めておるところでございます。

予算の額に大変注目が集まるわけでありますが、その内容も大変重要なことでございまして、効率的な予算の執行を旨としつつ、沖縄振興を進める上で必要なものはしっかりと予算確保をしていきたいというふうに考えておりますので、御指摘は当たらないというふうに考えております。

糸数慶子君

五月七日の地元紙におきまして、一面トップで、沖縄県内の国税額が三千五百八億円となって、これは過去最高を記録しております。二〇一五年度の内閣府沖縄関係予算三千三百九十二億円を上回ったとの報道がありました。

国から入ってくる予算よりも沖縄から国に納める税金が上回る支払、こういう支払超過の状況になるのは復帰後九回目でありますが、これは沖縄経済が強くなってきたとの表れというふうに評価いたします。と同時に、沖縄が基地負担の見返りとして他府県よりも多く予算をもらっているという、これは一部の偏見でありますが、そういうことをおっしゃる方もいらっしゃるわけですが、その偏見を払拭できるものというふうに期待をしております。

さて、沖縄の経済の好調の要因として観光産業が順調に伸びていることが挙げられていますが、現在、観光客の増加に合わせて那覇空港の第二滑走路が建設中であります。しかしながら、この旅客数が予測を大幅に超えて二千万人に上って、新しい滑走路が完成しても発着が飽和状態になりかねないというような懸念もございます。

現在、那覇空港は自衛隊と民間の軍民共用ですが、自衛隊のスクランブル発進の増加や軍用機の不具合などがありまして、民間機の発着への影響等が多く見られます。実際、民間機のダイヤに大きな出遅れが出ることもあり、また、一つ間違えば大きな事故を起こしかねないのではないかという不安もあります。

そこで、この際、軍民共用を見直し、民間空港としてのみ利用する方向で政府に検討していただくのも一つの解決策ではないかと思いますが、政府の御見解を伺います。

政府参考人(高橋憲一君)

現在、那覇飛行場でございますが、航空自衛隊のF15をもちまして対領空侵犯措置、スクランブルを行ってございます。また、海上自衛隊におきましては、P3Cをもちまして周辺海域における沿岸の監視を行ってございます。また、陸上自衛隊のCH47ヘリコプターをもちまして急患輸送等の災害派遣を行っている状況でございまして、現在、我々としては、この那覇飛行場以外に、この地域におきましてこのような自衛隊の任務を遂行するために使用できる飛行場を求められる状況ではないというふうに考えてございます。

我々としては、引き続き運用上の安全対策に万全を期すとともに、那覇空港の空港管理者である国土交通省と連携してしっかり対応していきたいというふうに考えてございまして、引き続き我々としては那覇飛行場を活用させていただきたいというふうに考えてございます。

糸数慶子君

それでは、那覇空港における航空交通管制官の定員削減についてお伺いをしたいと思います。

那覇空港の第二滑走路の増設に伴って、より一層の安全管理が必要になるわけです。そのような中で、航空の安全を支える航空交通管制官は、度重なる定員削減により、業務遂行や職場環境が大変厳しいとの声が上がっております。先ほども述べましたけれども、那覇空港は軍民共用であり、安全管理には特に注意が必要な空港であります。

管制官の安定かつ良質なサービスの確保というのは大変重要であります。国家公務員の定員削減については、それぞれの業務内容によって事情は様々であるというふうに思いますが、管制官のような国民の命を守るために必要な人員を横並びに削減するのはいかがなものかと思います。特に、那覇空港について政府の御見解を伺います。

政府参考人(平垣内久隆君)

お答えさせていただきます。

那覇空港の航空管制官の定員につきましては、厳しい定員状況の中、那覇空港周辺の航空交通量の増加に対応いたしまして、その安全性の向上を図る観点から、必要な人員の確保に重点的に努めております。

具体的に申しますと、本年四月一日現在、航空管制官の定員は百二十五名となってございますけれども、これは五年前と比較いたしまして十名増加してございます。また、航空管制官の人員の確保に併せまして、管制官の業務を支援するということのための航空管制に係るシステムの性能の向上等を行っておりまして、混雑している那覇空港の航空交通の安全の確保に万全を期してございます。加えまして、平成三十二年三月から二本目の滑走路を供用する予定ということになってございます。

必要となる訓練期間も考慮した上で、必要な人員の確保に引き続き取り組んでまいります。

糸数慶子君

引き続きよろしくお願いしたいと思います。

次に、沖縄の貧困問題についてお伺いいたします。

前回、この沖縄の貧困問題について質問いたしました際に、沖縄の賃金の底上げへの対応策について、北崎政策統括官が、二十九年度の予算措置の中に産業イノベーションの補助金十億円余があり、その中で既に会社で働いている方の能力向上、そしてその処遇改善を目的とした事業、あるいは非正規労働者を正規化する企業への支援というような答弁をされました。

重要な施策であるというふうに思いますが、政府の沖縄県内における事業所などでは、非正規雇用の正規化あるいはその処遇の改善などは現在図られているのでしょうか。とりわけ国家公務員の方々より、現場では正規職員が増やせず、その代わり非常勤職員が多く採用され、その数は約七万人にも上っている、非常勤職員は三年で一律公募にかけられるか、あるいは雇い止めされる不安定な雇用であり、処遇も劣悪なことから官製ワーキングプアと批判されているとの意見が聞かれました。

企業を支援、指導するのであるならば、まずはその自らの姿勢が重要であると思いますが、この問題は沖縄県のみに係るものではありませんが、まず、政府が沖縄県内で処遇改善の努力を始められていましたら、是非これを人事院の御見解としてお伺いしたいと思います。

政府参考人(西浩明君)

お答え申し上げます。

非常勤職員の処遇等に関しましては、人事院といたしましても重要な課題として認識しておりまして、平成二十二年に従前の日々雇用の仕組みを廃止し、期間業務職員制度を設けたほか、平成二十年に給与決定について指針を発出し、適正な給与の支給について各府省を指導するなど必要な取組を行ってきております。

今後とも、非常勤職員の処遇等につきまして、引き続き適切に対処してまいりたいと考えております。

糸数慶子君

ありがとうございました。

今日のこの質疑におきまして、冒頭に沖縄の泡盛の産業を振興するような応援の御質問ございました。大変うれしく思いました。それから、藤田委員を始め紙智子委員、そして儀間委員からも沖縄の、そうですね、産業イノベーションのいわゆる可能性、そういうことをいろいろお話をいただきました。鶴保大臣が今沖縄のことで一生懸命頑張ってくださっていることには本当に心から感謝を申し上げたいと思います。

ただ、一言申し添えておきたいと思いますが、アントニオ猪木議員からの質問ございましたが、沖縄の離島におきましては、とりわけ海が海底資源として大変すばらしいということ、それからサンゴの問題もございました。それから、私は沖縄の農業に関わる可能性というのは大変すばらしいものがあると思っています。そういう沖縄の可能性、これは可能性として是非応援をいただいて、やはり沖縄が軍事基地に頼らなくてもしっかりと産業や、そして人材の育成をして、沖縄の経済自立が図られるような、そういうふうな観点から是非沖縄を応援していただきたいと思います。

島嶼防衛の問題で、今、自衛隊の基地の問題は、与那国あるいは宮古、そして石垣と、いろいろございますけれども、沖縄戦を体験した、七十一年前の沖縄戦を体験された多くの方々がおっしゃいますのは、基地ができればそこは必ず有事になればターゲットにされる、そのことを危惧して、辺野古に新しい基地は要らない。そして、宮古、石垣、与那国に対しても、やはり漁業の現場で仲よくなっている、外国の漁民の皆さんとも尖閣の方々ともやはり仲よくこれまでもやってきたと、不安をあおるようなことは決してやってほしくないというのが、実は現場からの声もあるということを是非お留め置きいただきたいと思います。

北朝鮮の問題でいろいろ不安をあおるような現実はございますけれども……

委員長(藤井基之君)

時間が過ぎておりますので、質疑をおまとめください。

糸数慶子君

やはりそこはしっかり話し合ってやっていく、平和的に解決をしていく、それが沖縄の持っている大きな可能性を伸ばしていくことにもつながると思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

以上で質問を終わりたいと思います。